「病は気から」は健康経営にも使える?日仏健康経営共同研究結果

日仏における「健康経営」を通じた組織の全体最適の実現.jpg

2016年10月20日に東京大学政策ビジョン研究センター健康経営研究ユニット主催の「日仏における「健康経営」を通じた組織の全体最適の実現」が開催されました。

本イベントはフランスのリール第1大学准教授Sebastien Richard氏の基調講演から始まり、東京大学とリール第1大学との共同研究結果の発表がセッション1で行われ、セッション2では実際に健康経営に取り組む3社の事例が発表されました。

本イベントは東京大学政策ビジョン研究センター健康経営研究ユニットが2015年より開始した結果発表がフランスのリール第1大学との研究結果を日仏それぞれ、職場関係や仕事の特性、個人要因や健康リスクと生産性指標であるプレゼンテイズム・アブセンティズムとの関連性という観点から発表されました。

今回の記事では、その中で、日本の病院に対して行った健康と生産性に関する結果を紹介します。


  • 主観的健康感を5段階にすると、健康感が「よい」とした人と「よくない」とした人ではアブセンティズムに約18倍の差がある
  • 主観的健康感が「ふつう」を1.0とすると「よくない」とした人は1.54倍の健康関連コスト(プレゼンティーズム+アブセンティズム+医療費
  • 生産性に最も関わる要因は「健康感が悪い」「ストレス」

喫煙・肥満・健康感の悪さ・ストレスは欠勤リスクが高い要因に

 

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東京大学政策ビジョン制作センターシンポジウム「東京大学とリール第1大学との共同研究結果」より引用

2,015名を対象としたアンケート調査及び人事の勤怠データをかけ合わせた結果、アブセンティーイズムが多くなる健康リスクは「喫煙」・「肥満」・「健康感悪い」・「ストレス」だったそうです。

一方「高血糖」「高血圧」「高コレステロール」は生産性との関連性が少なく、明確な原因は把握できていませんが、恐らく自覚症状として現れにくいリスクなので欠勤までいかないのだろうという推測をされていました。

またプレゼンティーズム損失と関連性の高い健康リスクとして「健康感悪い」「ストレス」「仕事不満足」が大きく、「生活不満足」などの職場外での要因や「飲酒」「睡眠休養」などには直接的な関連が見えなかったそうです。

自分で健康状態が「よくない」と感じる人は「よい」と感じる人より18倍も休む

主観的健康感別のアブセンティーズム

東京大学政策ビジョン制作センターシンポジウム「東京大学とリール第1大学との共同研究結果」より引用

健康リスクの要因で大きな注目が集まったのは主観的な健康感。健康感が悪い人はプレゼンティーズム損失とアブセンティーイズム共に大きな関連性があったそうです。

例えば自身の健康状態を「よい」「まあよい」「ふつう」「あまりよくない」「よくない」と5段階で評価した際「よい」と感じる人と「よくない」と感じる人では「よい」人が年間平均0.95日休んでいるのに対し、「よくない」人が17.65日休んでいるという結果に。

またプレゼンティーイズムとアブセンティーイズムを合わせた生産性コストと医療費を加えた健康関連コストでは、健康感が「ふつう」とした人より「よくない」した人が1.54倍多いという結果になったそうです。

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東京大学政策ビジョン制作センターシンポジウム「東京大学とリール第1大学との共同研究結果」より引用

いかがでしょうか。健康経営の長期的な目標として生産性や医療費の削減は視野に入れている企業も多いと思いますが、目標達成のための対策として「喫煙」や「肥満」そして「健康感」の改善は有効かもしれませんね。 

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